樹脂素材


樹脂素材


樹脂を加工する時には、使用する樹脂の特性を理解しなくては思った通りの製品を作ることが出来ません。特に注意をしなくてはならないのが使用する樹脂素材が、
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂のどちらであるかという点です。熱可塑性樹脂は熱を加えると変形をしやすくなる特性のもので、熱硬化性樹脂は熱を加えると硬くなるものです。
この特性を利用すれば素材を活かした加工をすることが出来るのですが、逆に特性を無視して加工してしまうと思った通りの製品を作ることが出来ませんので、
製品の仕様などを決める際には必ず事前に確認をおくべき項目です。

材料の特性により予定をしていた加工方法が利用出来ないと、製品の価格や納期などの影響が出てしまいますので、加工方法を決定する前には
メーカーなどに相談や確認をしておかなくてはなりません。メーカーに決定した加工を依頼するだけではなく、広く意見を求めて色々な観点から製品の内容を
見直すことが重要となります。

他にも強度や粘性など樹脂の種類によって異なる特性がありますので、樹脂の特性を理解した上で使用する樹脂を決めることが重要となって来ます。
しかし、近年は技術革新が進み今までにない樹脂素材が数多く開発されるようになっていますので、樹脂を使った製品開発の実績が少ない場合には、
製品にとって最適な樹脂を選ぶことが難しくなっている面もあります。

パソコンやインターネットの普及によって、樹脂に関する資料が手軽に入手出来るようになっていますが、実際に樹脂を使って高品質の製品を作るためには
詳細な情報に加えて、個々の樹脂素材を使って製作をした実績が重要になって来ます。実際の樹脂の加工は資料などに書かれた通りに出来上がるものではなく、
材料の特性・加工方法の内容・製作する時のさまざまな要素などが複雑に絡み合って製作することになりますので、多くの製作実績がなくては高品質の製品を製作することが
難しくなっているのです。