樹脂加工 その2


樹脂加工 その2


合成樹脂を使って品質の良い製品を作るためには、製品に適した樹脂素材を選ぶことも大切ですが、素材や形状などに合った適切な加工方法を選ぶことも重要となります。
樹脂加工方法にはいくつもの方法がありますが、主に次のような加工方法が使って樹脂が加工されています。

・切削加工:切削加工では、他の加工方法よりも精度の高い加工を行えることが特徴となっています。工作機械と材料があれば加工が行えるため、
一つだけの加工でも行えますが、複雑な形状や切削加工に向いていない加工内容の場合は、コストと時間が掛かってしまう可能性があります。

・成形加工:あまり高い精度が要求されず、大量に同じ製品を作る場合に向いている加工方法です。初めに製品専用の金型を用意するなど、
 初期費用が必要となります。

・溶接加工:樹脂材料に熱を加えて、強固に組み合わせることが出来ます。溶接が出来ない樹脂材料については、専用の接着剤を使ってしっかりと接着させることも可能です。

・曲げ加工:樹脂にヒビなどが入らないように、材料の特性を活かして必要な形状に材料を曲げる加工方法です。曲げ加工を容易にするために、
 樹脂材料を熱したり治具を使ったりすることもあります。

・被覆加工:樹脂材料の耐化学薬品性や耐摩耗性を活用するために、樹脂材料で他の部材を被覆する加工方法です。目的に応じて、
 最適な樹脂を選ぶことが大切となって来ます。

このように複数の方法で樹脂を加工することが出来ますが、加工を行う時には加工方法に習熟しているだけではなく、使用する樹脂材料の特性を理解していなくては、
高い品質の加工を行うことは出来ません。
そして、加工方法を選択する時は、常に最高の精度の加工を選ばずに、目的に合った加工方法を選んでより低価格で製品を製作することも重要となります。
そのため、加工方法を決定する時は、製品の内容・価格・納期・数量などの条件を具体的に決めておくことが必要となります。