樹脂加工 その3


樹脂加工 その3


樹脂を使った製品を作る時には、綿密なスケジュールを立てて行動しないと、効率的な開発計画を実行することは出来ません。
まず、製品に要求される性能や生産個数などを具体意的に決定をしてから、製品の設計を行うようにします。
この段階での構想をしっかりやっておかないと、後々大きな修正作業などが必要になりますので、十分な検討を行わなくてはなりません。

その後、設計が完了しましたら資料などを使って加工担当者と打ち合わせを行うことになりますが、実際に設計図通りの加工が可能かであるのかをチェックされると共に、
より適切な加工方法の提案なども受ける場合がありますので、再検討のための時間の余裕を持つ必要が出て来ます。
製品内容によっては、本格的に大量生産する前に、試作品を作って品質検査を行うことが必要となります。

試作品を作ることによって、設計段階では分からなかった具体的な品質や課題を把握することが出来ますので、数多くの不良品を抱えずに品質の良い製品を
作ることが可能になります。試作品については、構想通りの製品であることや、他の部品と一緒に使用する場合には、問題なく組み立てることが出来ることなどを確かめます。
それらが確認出来ましたら、実際に製品が使われることになる条件の元で、強度や電気抵抗などの特性が所定の値の範囲内であることを確かめるための試験を行います。

さらに継続使用しても品質に問題がないことを確認する寿命試験や、特定の目的に使用する場合に満たしておく必要のあるJISやISOの規格試験を行わなくてはなりません。
そして、大量生産に開始が決まりましたら、実際に加工が行われ順調に行けば設計内容通りの製品が納期までに製造されることになります。
このように、樹脂を使った製品を製作する場合には、何度も検討のし直しや修正のための時間が必要となることがありますので、余裕のあるスケジュールを立てて、
高い品質の製品を製作するようにしなくてはなりません。