樹脂 成型加工


樹脂 成型加工


樹脂を材料とするものを加工する方法は複数ありますが、大量に製作するのであれば成型加工を用いるのが最適とされています。成型加工は最初に製品の形の金型を
作成し、その金型に材料となる樹脂を加熱してから流し込んで、同じ形の製品をいくつも作る加工方法です。
最初に金型を作らなければならないために金型の制作費などが必要になりますが、一度金型を作ってしまえば同じ形の製品をいくらでも製作することが出来ますので、
樹脂を使った製品を大量に作る場合に用いられます。

しかし、設計などの不具合などがあると、役に立たない製品が大量に生産されることになってしまいますので、成型加工で大量生産に入る前には、
十分な設計内容などの検討を行わなくてはなりません。理論的には設計に間違いがない場合でも、樹脂を材料として成型加工を行う時は、使用する樹脂の
特性によって予定通りの形状にならないこともありますので、さまざまな注意点に気を付けて設計を行う必要があります。

そのため、図面などを見ているだけでは問題となる箇所が見付からないこともありますが、現在は高機能のCADや3Dプリンタなどが普及して、設計段階で
製品の検討が容易に出来るようになっていますので、出来る限りのそれらのツールを使ってチェックを行い、大量生産をしても問題がないようにすることが可能になっています。
そのようなチェックをした上で、さらに試作品を作って、どのような製品が出来るのかを確かめた上で、成型加工で大量に生産を行うようにすることもあります。

試作品を作って検討する時は内部の状況なども確認して、十分な強度があることを確かめなくてはなりません。そして、製品の設計が決まり実際に成型加工を行う場合は、
使用する樹脂の特性・材料や機械などの温度・加工の速度などのさまざまな要因によって、製作される製品の品質が影響を受けますので、高い品質の製品を
作るためには豊富な経験が必要とされます。