樹脂 その1


樹脂 その1


生活になくてはならないものとなっている樹脂は、天然樹脂と合成樹脂の2種類に分類することが出来ます。
樹木の樹皮からとれる天然の樹脂は、昔から塗料やオイルなどの材料として使われており、今でも天然樹脂は普段の生活に欠かせないものとして使われています。
その他の天然樹脂の用途としては、水に溶けない特性を利用して塗料やニスとして家具や家屋に使われたり、舟の防水対策として用いられることもありました。

一方、合成樹脂は石油を主な材料として人工的に作られるものですが、他の物質にはない耐熱性能・電気的絶縁性能・耐化学薬品性などの数多くの長所があるために、
生活用品から産業製品まで幅広い分野で使われるようになっています。
合成樹脂は19世紀の中頃にアメリカで発見開発されて20世紀に入り広く普及して行き、新しい合成樹脂が次々と開発されて人々に利用されるようになったものです。

しかしその後、合成樹脂が強度不足や紫外線による劣化するなどの性質があるため限定された分野でしか使用出来ないことから、
古い材料であると見做される時期もありましたが、数々の技術革新を経てさまざまな特性を加えることに成功して、最も注目される素材となっています。
新しい合成樹脂には従来のものとは異なり、構造材としても使えるような強度を備えたものもありますので、今まで金属が材料として使われていた箇所にも
合成樹脂を使うことが増えて来ています。

このように新しい技術を用いることで数多くの合成樹脂が開発されていますが、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂に分類することが可能となっており、
熱可塑性樹脂はさらに汎用プラスチック・エンジニアリングプラスチック・スーパーエンジニアリングプラスチックなどに分類することが出来ます。
それぞれの合成樹脂には固有の特性がありますので、その特性を理解して製品作りに活用することで、今まで課題とされていた問題も解決をすることが可能となります。